『俳優・大久保鷹という生き方』書籍完成!
11月1日(金)。昼下がり。
必要以上に固いヒールのガチガチという音を響かせ歩いていた。
太陽にあっためられた芝生のにおいがしたが、まもなく
垢切れ、ひびわれ、しもやけの到来を予感させる。
しかし、今日はぬらりとあつい。
むむ?
これは。
昨年、横浜都市文化ラボで5回にわたって開講された
「俳優・大久保鷹とアンダー・グラウンドカルチャー」の講義書籍
『俳優・大久保鷹という生き方』が完成しました。
熱い時代を生きた大久保鷹さんが吐く生の声から、
60・70年アンダーグラウンド・カルチャーの精髄と、
それらがもたらした現在への影響を検証してゆこうとしたこの講義。
何より「大久保鷹」という生き物の謎を解いてみたい。
そんな動機が少なからずありました。
出生から状況劇場に入る以前、状況劇場入団、日本南下興行、伝説的舞台『二都物語』、
演劇が事件となり紅テントが国境を越えてパレスチナへと着地、
そこでの格別の思いを胸に現在も旅を続ける大久保鷹。
どこにいても誰にもしばられず、
舞台に現れればそこにいる人全ての心をかっさらっていく大久保鷹とは一体何なのか。
いまだかつて、こんなに詳しく語られることのなかった大久保鷹さんの「生き方」。
全てつまっています。
映画監督足立正生さんをゲストに迎え、
おだやかな空気の中にもしびれるような緊張感が走る第4講は必見。
こちらの講義録はネットに掲載予定ですが、
いちはやく書籍として神奈川芸術劇場限定で手に入れることができます。
まずは神奈川芸術劇場に来るのがよいと思われます。
(最近ゼミログを私物化しているでおなじみの椎野裕美子)

