『君の罠』第3回 9月23日(祝水)〜28日(月)
中野です。
ここ一週間は作業と休みがあって比較的稽古日が少なかったのですが、いくらか前進したので進捗状況を。
週2の約束だったのにさっそく間が空いて、愕然としています。
どうか許されたし。
23日(祝水)望月六郎を囲んで本読み
なんといっても重要だったのがこの日。
作者を囲んで本読みをしたからです。
書き下ろしの台本をもとに現場を預かる自分にとって、目的は2つ。
1. 自分がした台本への編集を、望月さんに認めてもらうこと
2. 自分が組んだキャスティングを、認めてもらうこと
基本的に、作者が書いてくれた言葉をそのまま大切にするのが自分のやり方です。
ですが今回は、書き下ろされた時点で、時間的にどうにも長くなりそうだったこと、また、言葉がたくさん費やされることで、かえって科白や物語をわかりにくくしたり、おもしろみを損なっていると思われるところを、削らせてもらいました。
これが受け入れられるかどうか?
さらに、キャスティングについて、この時点で12名の役者で準備をしてきましたが、望月さんが想定していた配役のうち5役を、組み換えしました。
これは単純に、こちらの方がおもしろくなると踏んだからです。
それぞれの役者の特性を生かし、キャラクターが濃厚になる道を選びたい。
以上、望月さんの考えたルートを外れる提案をするに際して、かなり緊張しました。
なんだこれは!と怒り出されるかもしれない。
役者は役者で当然ドキドキしている。
さらに、どうも僕らの緊張の源である望月さんも、なんだか緊張していた。
作者は作者で、キャリアのある望月さんをして、自分の書いたものはいかがでしょうか? という感じだったそうです。
なんだが、緊張の相打ち、三すくみ。
1時間弱の本読みでしたが、結果的に、編集も配役も、どちらも認めてもらいました。
あとでキャスティングに不安があると指摘されましたが、これはこれからの自分の責任。
今後、役者とともに結果を出して、あれは杞憂だったと言わしめねばなりません。
本読みを終えた後は、全体の台本理解や、公演スケジュールなどについてのミーティング。
さらにその後も、望月さんに会うとわりあいインド料理屋に行くことが多いのですが、この日も馴染みの店で夕食をしながら事後の話し合い。
13時に始まって、ぜんぶ終わったのが20時。
この日は
大反省があって、まず集合時間の指定を前日に自分が曖昧に指示してしまったために、想定する11時集合に溢れた者が何人かいた。
大反省があって、まず集合時間の指定を前日に自分が曖昧に指示してしまったために、想定する11時集合に溢れた者が何人かいた。
それによって直前の指示やコンディション調整がイマイチという初歩的なミス。
あと、台本の理解度が圧倒的に足りない、行き渡っていない、これが特に重い。
ここから2日間休みだったけれど、この地力の無さは特に尾を引いた。
どうやって短い時間で、皆を引き上げるか...。
24日(木)25日(金)別の仕事のために休み
劇には関係ないが、25日に打ち合わせの予定をひとつ完全に忘れていて、泡を食った。
その時はなんとか遅れつつも取り返したが、オレはダメだ、とナーバスになる。
嗚呼、あの本読みの地力の無さがさらに尾を引いて、体を重くしている。
26日(土)作業の日
作業場の床面の払拭は、いまだひどいらしい。
これを直すのにこの日を費やす。
夕方、知り合いのギャラリーの撤去作業を手伝い、トルコ料理をご馳走になった。
本格的トルコ料理は初めて。
ケバブに噛り付きながら、尚も台本理解の浅さが燻り続ける。
翌日の本読みに闘志!
27日(日)再び本読み、と作業
中3日あったので、どうすれば短時間で皆に物語や科白の中身を浸透させることができるか、考え抜いてきた。
これが一番効率の良い方法だと考えて稽古を進行したが、朝から夕方まで8時間かかってしまった。
これが一番効率の良い方法だと考えて稽古を進行したが、朝から夕方まで8時間かかってしまった。
手応えはあったけれど。
結果、15時くらいからやるはずだった作業が大幅にズレ込む。
夜遅くまで頑張ってもらった。
28日(月)とどめの本読み
昨日のことである。
先週末の悶々、昨日の粘りのおかげで、とどめの本読みは結構良かった。
皆だんだん、言葉の表面でなく、中身を言いこなし始めた。
希望を持つことができた。
...かくも稽古の日々は安定しない。
ちょっとうまくいかないと気になって仕方がなくなる。
うまくいけば有頂天。
あんまり表には出さないけれどね。
ここまできたら、今後は科白を憶えて立ってやった方が良い。
というわけで本読みはこれでおしまい。
今日からは立ち稽古です。

