5/13(木)ワークショップレポート
呉一郎は虎刈りになってしまった瀬良皿子のためにスカーフを探しに行き、
瀬良皿子はカツラ屋の前にいく。
そして、
今日は梅原北明が連れていた少年、名和四郎の登場からです。
「シュリンガーラ・ティリカ」
少年の第一声。
「シュリンガーラ・ティリカ」
少年はこれしかいわない。
カツラが欲しい瀬良皿子になかなかカツラを売ってくれない。
とそこへ、チョゴリ姿の女たちが現れる。
この女たちも髪が刈り取られており、その髪の毛はカツラとして売られているのだ。
少年はその中の一人の女のふところに抱きつく。
それは少年の母だ。
母も瀬良皿子を見る。
チョゴリの女たちは礼をする。
ここで、ずっと「女」だった瀬良皿子の名前が「シャラシャラコ」に変わります。
瀬良皿子じゃなくて、シャラ。
この一連のおじぎ、で意思疎通をした(と感じた)途端に音楽!
ワークショップでは、サムルノリを聞きました。
同じ頭をしたシャラを見た女たちは、ここにも自分たちの仲間がいた
と言わんばかりに踊り、そして抱きつく。
カツラ屋に並ぶ自分たちの髪の毛で作られたカツラを見ては
「あれはあたしの。」「あれはあたしの。」と叫ぶ女たち、その勢いにおされ、シャラも続く。
ただ名和四郎だけがシャラの正体を知っているので、
「シュリンガーラ・ティリカ!」
を使って、シャラが母たちとは違う国のものであることを訴えます。
「シュリンガーラ・ティリカ」とは”愛欲”という意味で、
この言葉を使って名和四郎、いろんな表現をしていく。
母は、この名和四郎の由来を長々と語るも、
シャラは、なんとも言えない。だって故郷が違うもの。
母と名和四郎のやりとりを見届けつつも、自分の目的を忘れていないシャラ。
シャラはカツラが必要なのだ。
シャラはカツラが必要な理由として、パンマであることを打ち明ける。
自分たちと同じく苦労人であるに違いないと同情した母は、
シャラにカツラを差し出す。
さらには、チョゴリも来て欲しい、とお願いをする。
いつもカゲに巣喰ってこの名和四郎の行く末を見ていなくてはなりません。
せめて、日かげに入ったら、ああ、あたしと同じかっこうをした
あたしの生まれ変わりが行くと、涙をのんで見ほれていたいのです。
でもそれはあたしですよ。
それは、なるになれないあたしたちの涙だと思ってください。
さあ、かぶってください。 着てください!

