8/4(水)初日を終えて明日も初日
↑自分がいる客席の隅から前説の様子を撮影。
観客の皆さんもここだけは写真を撮れます。
築地ブディストホールで上演している舞台『シーボルト父子伝』が
初日を迎えました。かなりタイトなスケジュールをやりくりして、
今日は昼と夜の二回公演に漕ぎ着けた。
キャスト・スタッフの献身とハードワークによって、まずは一つクリア。
何しろ、劇場入りから三日目にして早速の2ステージですし、
Covid-19が猛威を奮っていますから、少しでも早く帰宅して、
少しでも早く寝てほしい。
でも、やはり色々と不安があるようで、終演後は
「自分にうまくいっていないところはないか?」
「あそこの部分を自分は失敗したと思うが、それについてどう思うか?」
多くのメンバーが次々に話しかけてきます。
基本的に、こちらから指摘して気になるところ以外、
上手くいっていますよ、というのと、
自分で失敗したと判っていれば次に修正できるので安心している。
と応えます。
ひとつ本番をやれば、上手くいったり、いかなかったりして、
特に上手くいかなかったところには落ち込みもするだろうけれど、
そういう小さな痛みを乗り越えて、次のステージに臨んでいって欲しい。
公演回数、まだ結構ありますから。
リベンジや向上の機会にして欲しい。
一方で、こちらから気づくことを何人かの俳優やスタッフに伝えながら、
劇場が閉まるまでの少しの間、しみじみ話すのは良いものです。
これまで一月ちょっと、
ひたすら初日を迎えるためだけに時間を使ってきたので、
自分が何者であるか、相手がどんな経緯やキャリアで
この公演に参加しているか、会話の端々に初めて聞くことが多くあり、
改めて人には面白い背景があるものだと痛感しています。
初日にしてお互いにやっと初対面している。
そういう感じです。
特に新型コロナウィルスが登場して以来、
社会にはこんな人間関係が溢れているのだろうな、とも思います。
この公演はダブルキャストなので、
配役のうちの9つの役の人たちが(けっこうな数だ!)、
明日これから初日を迎えます。
疲労を押して2日目に臨むメンバーと、緊張して初日を迎えるメンバー、
いろいろなコンディションが渦巻く初日になるでしょうが、
今日が終わる頃にはまたひとつの目標をクリアしているはずです。

