9/10(日)『オオカミだ!』千秋楽観劇(椎野)
中野敦之作・演出『オオカミだ!』千秋楽に行ってきました。
ケッチさんの心地よい客席あおりとキュートな黒子のユメさん。
久しぶりに肩の緊張が取れました。
9/10、劇団員の津内口さんに付き添ってもらい、
やたら動き回る子ども2人と下北沢へ!大好きな車の運転。
第三京浜から眺める青空は本当にきれいで、解放感にひたりました。
途中、道を間違え、着いたのは開演10分前。会場はほぼ満席状態でした。
定刻。ウクレレの音とともに
パントマイムアーティスト・元が〜まるちょばのケッチさん登場。
物語がはじまればこどももおとなも声を出して、
舞台にどんどん反応して大騒ぎしてる、この心地よさよ!
ケッチさんがモップの先を落としてわざと見つけられない演技をすると
こどもたちは「落ちてるよ!!」「下!下!」「足元!」「なんで見えないの!」
と指を差し差し教えてくれる。ものすごい親切だし、一生懸命。
(人って生まれながらにやさしいです)
客席とコンタクトを取り合い、舞台の流れでお客さんと会話する。
私には苦い思い出があります。
今をさかのぼること2003年『鉛の心臓』の公演。
「(チケット料金を)二重取り〜」と言って客席にお金をせびる
いわゆる客席とたわむれるシーンがありました。
稽古段階からもう、不安でいっぱい。そして迎えた本番。
これを繰り出した瞬間の、相手がどうしていいかわからず、
ひたすらに戸惑っていたあの表情。こわばり。無動作。
…苦い。今思い出しても苦い経験です。
自分がどうしたいのか、相手にどうしてもらいたいのかは全く伝わらず、
私の「うまくいかないかもしれない」という緊張は、
見事に伝わりました。
ケッチさんの観客席との対話はもうさすがとしか言いようがありません。
何をしてるか、何をさせたいか手に取るようにわかる。
こどももおとなも楽しそうに、ノリノリで反応する。
会場が湧くと、お客さんはなんとも誇らしげ。
お客さんが完璧なまでの出演者になっている。
なんて一体感と安心感のある空間なんだろう。
世界が認め、世界中の人を魅了する
コメディパフォーマー・ケッチさんを中心に
このチームの作り出す贅沢な時間を心から堪能しました。

