4/14(木)戦争の影響と買い物について
↑T•K•MAXXボンドストリート店。日本にも支店が欲しいくらいだ。
冬物の衣類はかさばる。そこで、当初は冬物のみを持って渡英した。
ロンドンに着いたら数週はホテル暮らし、そのうちに住む家も決まる。
新しい家に定住したら、あらかじめ選んでおいた春・夏ものを
椎野が送ってくれる。そう思っていた。
ところが、ロシアとウクライナの戦争がこの計画を狂わせた。
現在、飛行機による国際便はすべて停止。船便ならOKだが
これには3ヶ月もかかるので、春が終わってしまう。
仕方なく、買い物に出かけることにした。
初め、ダイアンにはプライマークという店を勧められた。
ロンドンの物価は高い。例えば、春もののジャケットを買おうとすれば
100ポンド(16,000円)を超える金額がかかる。
自分はそんなお金を文化庁からもらっていない。
プライマークなら35ポンドで買うことができる。
が、しかし、お店に行って眺めたり触ったりしてみたが、
これがどうにも心許ない。何かペラペラのフワフワなのだ。
知り合いはみんな知っていることだが、私の身体は柔らかい。
柔軟性のことでなく、表面が妙にムチムチ、フワフワしているのだ。
これは遺伝の影響と、小さい頃から水泳を一生懸命やったからだと
思う。とにかく大人の男なのに幼児みたいな質感なのだ。
それで、いつも硬めの服を選ぶ。
ちなみに、室井先生が巨大バッタをやっていた時に昆虫=外骨格の
素晴らしさを盛んに訴えていたが、私は学生の頃からその意見に
個人的な意味で賛同していた。外側が硬めでありたい。
硬くて、作業しやすくて、底々フォーマル。
あと、ロンドンでのセキュリティー的に内ポケットがあることも重要だ。
そんな服がないかなと、スポーツ用品や登山用の服屋も巡った。
日々ダイアンには、なぜプライマークで買わないのか?
と訊かれるのだが、拙い英語ではうまく説明できないし、
プライマークを嫌がる気位の高い人間だと思われたくないので、
口籠るしかなかった。フワフワにフワフワが合わないんですよ。
とどう言えば良いのか・・・
が、ついに素晴らしい店を発見した。その名をT•K•MAXX。
ここは各種ブランドから売れ残りを引き取って扱う店なのだ。
10年前の新品。そんなものもある。
ブランドに興味はないが、多様な選択肢があることが私を魅了した。
初め、馴染みのルイシャム・ショッピング・センターでこれを発見し、
元々120ポンド(20,000円)する好みのものを12ポンドで買った。
だだし、この時のものは完全に夏物だったので、
系列の店舗がセントラルに2軒あったのを思い出し、さっそく回ってみた。
すると、1,500〜4,000円くらいのもので全て揃えることができたのだ。
家に帰ると、ダイアンにこの買い物を絶賛された。
プライマークより安く、良質だったからだ。
彼女はスタイリストだったから、ブランドや素材感にも詳しく、
洗濯しやすさにも敏感なのだ。
日本の業者からの買い物は航空便を使うことができる。
Amazon Japanで買った新書は5日で届いたが、
家から同期間で本を送ってもらうことはできない。
商用でない輸送が停止しているのだ。
結果的に輸送費より安くあがった。昨日から春服である。

