7/16(木)可哀想な春日野
本日はワークショップでした。
予定通り『少女仮面』3場の冒頭を、
聴講も含めた8名のメンバーと一緒に読み解きました。
常連さんも、初めて参加してくださった方もいて、ありがたいことです。
先月より知り合った9歳の女の子も参加してくれました。
劇の内容の説明にはやや気後れもありましたが、
いざとなれば率直に説明することしました。
考えてみれば、同じ年の頃、
自分はガンダムのプラモデルをぶつけ合って喜んでいましたが、
同級生の女子は『東京ラブストーリー』などのドラマに夢中でした。
要するに彼女らは格段に大人なのです。だからもう大人扱いで。
結果、役の割り当てを変えながら、
7ページの分量を何度も何度も読んでもらいました。
初め、おぼつかなかった会話が、
皆さんがせりふやト書きの意味を理解していくとともに
徐々に立体化し、練り上がってきて、
春日野八千代と少女・貝の稽古が見事に立ち上がりました。
ワークショップ後も皆さんと話し合ったのですが、
それにしても不幸なのは春日野です。
地下のしがない喫茶店で彼女は何とか宝塚スターを気取ろうとする。
けれども、貝の少女らしいズケズケとした物言いや、
周辺で行われる地下鉄工事、空気の読めない部下のボーイたちに、
自分の世界を台無しにされてしまいます。
まさに、「春日野の悲劇のはじまり」とも言えるシーンが、
2時間かけてちゃんと誕生しました。
唐作品の中でもっとも多く上演される『少女仮面』ですから、
ぜひ一度ナマの舞台をどこかで観て、今日のメンバーでつくった場面が
きちんと演じられているかどうか、自信満々で観劇して欲しいものです。

